昨年のことになりますが、ある事件がありました。
のぞみ寮には近隣地域から通所で利用している方々もいらっしゃいます。

その一人の「まことさん」は昨年春から初めての単身でのアパート暮らしを始めました。
最初は送迎を利用していましたが、秋にはセニアカーを借りることができ、自力で通ってくるようになりました。

そんなある日のこと、以前から仲良くしていた仲間で、「まことさん」と同じように障害を持ちながら単身でアパート暮らしをしている通称「きんちゃん」と最近連絡が取れなくなっているとの相談が「まことさん」からありました。
職員と相談の上、「まことさん」が借りたてのセニアカーで帰り道「きんちゃん」のアパートに寄って様子を見てくることになりました。

しばらくすると「まことさん」から「アパートの中からテレビの音はするが、呼んでも応答がない！」との緊急電話が！
のぞみ寮から職員が駆け付けると、「きんちゃん」は朦朧とした意識状態でベッドの下に大の字に！
「きんちゃん」は救急車で近くの病院に緊急搬送されました。

後でわかったことですが、倒れたままの状態で2～3日過ごしたようでした。
「まことさん」が仲間のことを気にかけ早めに気づいたおかがで、「きんちゃん」はしばらく入院したあと元のアパートに帰り、今では元通りの生活に戻ることができました。

この出来事は、仲間を想う利用者さんの心温まるお手柄事件として、のぞみ寮やひらた旭川荘で話題になりました。
セニアカーで通う「まことさん」を見かけたら声をかけてください。